カメラメーカーのシェア
デジタル一眼レフカメラ部門 | ||
順位 | メーカー | シェア |
1 | キヤノン | 63.3% |
2 | ニコン | 31.6% |
3 | リコー(ペンタックス) | 4.8% |
ミラーレス一眼レフカメラ | ||
順位 | メーカー | シェア |
1 | オリンパス | 26.8% |
2 | キヤノン | 18.5% |
3 | ソニー | 17.9% |
上記はBCNアワード2016にて発表されたシェア率ランキングです。一眼レフは上記に続きソニーが、ミラーレス一眼にはパナソニック、ペンタックス、富士フィルムが続きます。シェアが多ければいいカメラというわけではないのですが、シェアが多いということは使ってる人が多いということ。周りに教えてもらったり、レンズの貸し借りをする上で重要な指標となってきます。
一眼レフとミラーレスって何が違う?
一眼レフカメラ | ミラーレス一眼 | |
---|---|---|
値段 | 高い | 普通 |
大きさ | 大きい | 小さい |
軽さ | 重い | 軽い |
レンズ | 多い | 少ない |
センサーサイズ | フルサイズ or APS-C | フルサイズ〜1/1.7 |
ファインダー | 有り | 有り(液晶)or 無し |
機能 | 少ない | 多い |
一眼レフカメラ
一眼レフカメラは大きく分けてフルサイズとAPS-Cの2種類があり、違いはイメージセンサーの大きさ。イメージセンサーとは、カメラが画を取り込む1番重要な部分であり、ここのサイズと性能が画質に大きく関わります。大きいほど高画質かつ、ボケの効いた写真が撮影できますがその分価格も高くなり、ボディも大きく重たくなります。
一眼レフカメラはこんな人にオススメ!
・とにかくいい画質で撮影したい
・カメラ任せではなく、自分の画を作ってみたい
・本格的にカメラを趣味にしたい
・お金持ち
ミラーレス一眼カメラ
その名の通りミラーが搭載されてないカメラ。そのため、ファインダーを覗いて撮影するのではなく液晶で画を確認しながら撮影します(ファインダーの中に液晶が入ってる機種もあります)。ミラーがなく、さらにイメージセンサーを小さくすることでボディ全体がコンパクトになり、持ち運びに便利なのが最大の売りです。また、液晶操作がメインなだけあり独特の画をカメラだけで作り出すことのできるフィルター機能や液晶を使った便利な機能が多いのも特徴です。
ミラーレス一眼はこんな人にオススメ!
・軽くて持ち運びやすいカメラがいい
・あまり難しいことを考えずにキレイな画を撮りたい
・デザインにもこだわりたい
・フィルター機能などカメラならではの機能を試したい
各メーカーの特徴
CANON(キヤノン)
一眼レフカメラのトップシェアを誇るメーカーで、キャノンと発音しますが表記はキヤノンです。アマチュアからプロまで幅広く支持され、カメラ本体、レンズ、アクセサリーと幅広いラインナップを取り揃えており、堅実なカメラを作り続けているメーカーです。カメラの他にプリンタやコピー機なども製造しています。
キヤノンの一眼の特徴
キヤノンのカメラは色味としては少し赤みがかった温かみのある色合いが特徴で、肌の表現にとにかく優れているため人物撮影に向いています。そのため、ファッション誌・ウエディングカメラマンなどに多く支持されています。またオートフォーカス(以下:AF)の速度がとにかく速いため動体撮影にも向いています。ただ、悪く言うとすれば色味は実際に目に映る色よりも盛った傾向にあり、そのままの色を再現するという点ではニコンに軍配が上がります。
主力シリーズ
EOS ◯Dシリーズ(上級者〜プロ向け)→ 撮影サンプル
キヤノンの主力シリーズで基本的にDの前に付く数字が小さいほど高性能。高性能な35mmフルサイズセンサーを搭載し、連射・AF速度にも優れています。特に5D MarkⅡは、カメラ界に革新をもたらした名機とされ、いまだに根強いファンもいます。
EOS Kissシリーズ(初心者〜中級者向け)→ 撮影サンプル
キヤノンのエントリーシリーズ。初心者で一眼レフを始めるならまずオススメされる機種の1つといえます。センサーはAPS-Cサイズ。バリアングル液晶やスマホとの無線接続など便利な機能のほか、シーンに合わせて最適な画を映し出すモードも搭載。そして最大の特徴はこのサイズにも関わらずとにかく軽い! 最新機種は少し重くなってしまいましたが「EOS Kiss X7」は約370gという脅威の軽さを実現しました。
NIKON(ニコン)
キヤノンと並び2大カメラメーカーとなっているニコン。こちらもプロのためのカメラを多く出しており、アクセサリーも豊富。前身となる「日本工学工業株式会社」は戦前、狙撃ゴーグルや双眼鏡、戦艦大和の測距儀など軍に携わる光学機器を製造していたため、質実剛健な造りでNASAの公式カメラとしても採用されています。
ニコンの一眼の特徴
少し過剰な色表現のキヤノンに比べ、見たままの色を忠実に再現するニコン。そのため、キヤノンの画を見た後にニコンを見ると少し青みがかった印象を受けるでしょう。ナチュラルな表現は可能ですがごまかしが効かないため「作品」としての画作りは難しいですが、その特性を活かしたナチュラルな画を作ることができ、「記録」として忠実に色を再現しなければならない報道カメラマンや物撮り(ブツドリ)などには使いやすい傾向にあります。また、キヤノンのAFの速さに対し、ニコンはAFの正確性が高いと言われており、メカニカルなシャッター音のファンも多くいます。
主力シリーズ
D000シリーズ(上級者〜プロ向け)→ 撮影サンプル
ニコンの主力はDの後に3桁の数字が並ぶ3桁シリーズで、基本的に数字が大きいほど性能がいいです。こちらもキヤノンの◯Dシリーズと並びプロに愛用者が多いカメラ。イメージセンサーに35mmフルサイズを採用しており、FXフォーマットと呼ばれる広い画角が特徴。FXフォーマット専用のレンズを使うことで、その性能をフルに発揮できます。
D0000シリーズ(初心者〜中級者向け)→ 撮影サンプル
エントリーモデルとなる4桁シリーズ。センサーはAPS-Cを採用し、DXフォーマットというAPS-C用のフォーマットを採用しています。そのためFXフォーマットのレンズも装着出来ますが画角はDXフォーマットになるので注意しましょう。キヤノンのKissシリーズと比べると重くはなりますが、その分上位機種と遜色のないしっかりとした造りで所有欲を満たしてくれるカメラです。
PENTAX(ペンタックス)
リコーイメージングの傘下となっているペンタックスは日本で初めて一眼レフカメラを発売したメーカー。世界最小となる超小型のミラーレス一眼やカラーオーダーなど個性的な見た目のカメラが多く販売しており、他とは違う個性的なカメラを求めるユーザーに人気のメーカーです。
ペンタックスの一眼の特徴
色表現力の高さに定評があり、特に「緑」を撮影した時にとても鮮やかな発色をしてくれるだけでなく、防水・防塵性能が高いため自然や風景を撮影するカメラマンに人気。見た目もそうですが、いち早くローパスフィルターレスモデルを取り入れたり、唯一の中判デジタルカメラや超高感度カメラを出したり、APS-CにこだわりAPS-C用のレンズ数は全メーカー中最多と機能面でも個性的。また、Kマウントのオールドレンズも利用できるため、デジタルからアナログまで様々な描写を求めることができます。しかし、キヤノンやニコンなどと比べ、AFの速度が甘いため動体や人物撮影にはあまり向いてない傾向にあります。
主力シリーズ
Kシリーズ(中級者〜プロ向け)→ 撮影サンプル
長らくAPS-Cにこだわりを見せていたペンタックスですが、先日ファン待望のフルサイズ機「K-1」をリリースしたKシリーズ。防水・防塵・高耐久とボディ内蔵手振れ補正などアウトドアの撮影にピッタリ。ローパスフィルターレスを採用しているため、鮮鋭なキリっとした描写が得意でK-3Ⅱより搭載されたリアル・レゾリューション・システムと合わせることで類まれな解像感を発揮します。
SONY(ソニー)
ウォークマンやVAIO、PlayStation4など、あらゆるデジタル機器で絶大な技術力を世界的なメーカー。主力のαシリーズは世界で初めて一眼レフカメラにAFを搭載するなど、その技術力はカメラにも活かされています。カメラ技術としてもコニカミノルタを受け継いでおり、カメラとデジタルの技術力の高さでイメージセンサーのシェアは世界一を誇り、ニコンなどにもセンサーを供給しています。
ソニーの一眼の特徴
なんといってもフルサイズセンサーを搭載したミラーレス一眼を製造している唯一のメーカーです。さらにその技術力を活かした世界最速のAF、世界最軽量一眼、世界初フルサイズ対応5軸ボディ内手振れ補正など、常に最新の技術を惜しみなく投入。先日ハイエンド機「α9」が発売され、プロも注目している技術力の高さは同メーカーならでは。世界的に有名なカールツァイスのレンズを装着できる点にも注目です。欠点はレンズのバリエーションが少なく、さらに高価なので金銭面で余裕がないと選択肢に入りづらいかもしれません。
主力シリーズ
α◯シリーズ(上級者〜プロ向け)→ 撮影サンプル
Eマウントレンズに対応し、フルサイズセンサーを搭載するミラーレス一眼カメラ「α(アルファ)◯シリーズ」。手振れ補正、ローパスフィルターレス、動画撮影など目的に合わせたカメラを選択できる豊富なラインナップが特徴。前述のとおり、5月に発売されたばかりのハイエンドモデル「α9」は世界初となるメモリー内蔵フルサイズセンサーを搭載し、プロを始めとする多くのカメラマンの他、ガジェット大好きな人達からも注目を集めています。
α0000シリーズ(初心者〜中級者向け)→ 撮影サンプル
同じくEマウントレンズに対応し、APS-Cセンサーを搭載した小型・軽量なミラーレス一眼。上位機種は世界最速となる0.05秒の高速AFや光学式5軸手振れ補正などを搭載し、小型かつ高性能・多機能なモデルを探している方にオススメです。
OLYMPUS(オリンパス)
医療事業などで顕微鏡や内視鏡などの光学機器を開発・製造しているメーカーで、ミラーレス一眼ではトップシェアを誇ります。パナソニックと共同開発した「マイクロフォーサーズ」という規格を採用し、特に大衆向けカメラとして開発されたハーフサイズカメラ「ペン」シリーズをデジタルカメラにした「PEN」シリーズはカメラ好きだけでなく、女性にも大人気となっています。
オリンパスの一眼の特徴
オリンパスは「オリンパスブルー」と呼ばれるほど「青」の発色が素晴らしく、青空や海の撮影においては絶大な信頼があります。センサーサイズは4/3型と小さくなっているため、画質はフルサイズやAPS-Cに比べるとよくはありません。しかし、小型で軽量に加え、クラシカルなデザインは唯一無二。一眼を持ってみたいけど、あんまり本格的なのは…と敬遠しがちな方でも手軽に持つことのできるカメラを多く発売しています。また、同じ「マイクロフォーサーズ」規格を採用しているパナソニックのレンズも使用できるため、レンズバリエーションが単純に2メーカー分あるのも魅力(一部機能が制限される場合がございます)。
主力シリーズ
OM-Dシリーズ(中級者〜上級者向け)→ 撮影サンプル
オリンパスの最上位シリーズであるOM-Dシリーズ。世界最高性能と評されるボディ内手振れ補正を内蔵し、暗所や望遠撮影も手持ちで安心できます。また、防塵・防滴性能も秀逸で、雨天の屋外での撮影なども耐えうるほど。できるだけ本格的なカメラでなおかつ高性能なカメラを求めてる方にオススメの機種です。
PENシリーズ(初心者向け)→ 撮影サンプル
小型軽量・価格も3万円からととりあえず一眼レフカメラを始めてみたい方におすすめのシリーズ。自撮りがしやすいように液晶がレンズ側を向いたり、スマートフォンに無線ですぐに写真を送れる機能など、ライトユーザー向けの機能が豊富。アートフィルター機能を使って、モノクロやクロスプロセスなどクリエイティブな画を簡単に撮影することもできます。
PANASONIC(パナソニック)
テレビや白物家電をメインに製造・販売を行っているメーカーで、カメラ事業への参入自体は他メーカーと比べると新しいのですが、世界で初めてミラーレス一眼を発売したことで知られています。オリンパスと共通の「マイクロフォーサーズ」規格を採用しており、世界的メーカー「Leica(ライカ)」と提携したレンズを発売していることも魅力の1つです。
パナソニックの一眼の特徴
オリンパス同様ミラーレス一眼のみを発売し豊富なバリエーションのミラーレスが発売されています。AVを扱うメーカーだけあり、動画撮影機能に強く、4K/60pの動画撮影に対応。レンズに使われているマイクロフォーサーズ規格はオリンパスも採用しているため、豊富なラインナップからレンズを選ぶことが可能。また、パナソニックはレンズに手振れ補正を内蔵しており、ボディが変わっても手振れ補正の恩恵を受けることができます。
主力シリーズ
GHシリーズ(中級者〜上級者向け)→ 撮影サンプル
本格的なボディサイズですが、ミラーレス一眼。4K/60pというビデオカメラ顔負けの動画撮影性能を誇るパナソニックのハイエンドシリーズ。写真撮影も4K PHOTOに対応しており、長時間の30〜60コマ/秒の高速連写が可能なほか、4K動画から1コマを高画質写真として切り出すこともできるので、雷など一瞬を撮影するのも得意。ミラーレスが欲しいけど小さいカメラは…という方や、動画撮影も楽しみたい方にオススメのモデルです。
GFシリーズ(初心者向け)→ 撮影サンプル
コンパクトなデザインとかわいいカラーバリエーションでファッション感覚で手軽に持ち歩ける小型・軽量ミラーレス一眼。液晶が180度展開し、レンズ側を向くセルフィー機能や撮影した後に肌の色などを調整できるビューティレタッチ機能など女性に嬉しい機能が満載なシリーズです。
FUJIFILM(フジフィルム)
「写ルンです」や「お正月を写そう」のCMでおなじみのトップシェアフィルムメーカー。フィルムだけでなくデジタルカメラも製造しています。フィルムメーカーならではの色彩表現力とクラシカルなデザインで通好みのカメラが多いのが特徴です。
フジフィルムの一眼の特徴
第一に注目すべきは前述もした色彩表現の高さにつきます。その場にいなかった人がその写真を見ることで心地よく見えるような写真が撮れることを目指し再現された画は同社のカメラでしか撮れない唯一無二のもの。デザインもどこか懐かしさを覚えるクラシカルなデザインなだけではなく、フィルムメーカーならではの「フィルムシミュレーション」を使って、を使うことで他のカメラには撮れない独特な色を表現することができます。
主力シリーズ
Xシリーズ(初心者〜上級者向け)→ 撮影サンプル
メインライナップとなるAPS-Cセンサー搭載ミラーレス一眼。初心者から上級者までカバーする幅広いラインナップが特徴。全機種に「フィルムシミュレーション」を搭載し、多彩な色彩表現が可能となっています。
SIGMA(シグマ)
一眼レフカメラを持っていない方にはあまり馴染みのないかと思いますが、主に一眼レフカメラ用のレンズやアクセサリーを販売している日本のメーカーです。製造しているレンズはキヤノン、ニコン、ペンタックスなど幅広いメーカー用のものを製造しており、デジタル一眼レフ用の大口径標準ズームや超音波モーターをいち早く取り入れたことでも有名です。
シグマの一眼の特徴
シグマの最大の特徴は「Foveonセンサー」と呼ばれる超高解像度なイメージセンサー。同社のコンパクトデジタルカメラ「dp」シリーズは、その類まれな解像感で、このカメラではないと撮れない唯一無二の画を映し出し、「そのとき感じた温度や湿度、匂いまでも再現できる」と評されるほど。大変ピーキーな性能をしているため初心者には扱いづらいのが難点ですが、このカメラの魅力に取り憑かれたカメラマンは少なくありません。
主力シリーズ
sd Quattro シリーズ(上級者〜プロ向け)→ 撮影サンプル
同社の一眼レフカメラ「sd」シリーズの最新機種。APS-C / 3900万画素の無印とAPS-H / 5100万画素の「H」の2機種をラインナップしており、どちらも「Foveonセンサー」を搭載。その解像力のすごさ、独特の色合いはぜひ撮影サンプルを拡大表示してみてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか? 一眼レフカメラは各社特徴があり、どれも一長一短。自分がどんな写真を撮りたいのか、どうして写真が撮りたいのかをしっかりと考えご自身に合った理想のメーカーを見つけてみてください。初心者の方は以下の記事も合わせて読んでみてください。